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funa10y
2020年6月07日
In 技術者の見たドイツ博物館
                                      2020.6.5 船渡 ミュンヘンは博物館、美術館が充実しているということで、3年計画のすえ、’20年2月末に約1週間かけて訪問することが出来ました。2月に決めたのは1に航空チケットや宿泊費が安いこと、2にその中でも2月は比較的休みが取りやすいということで、1年前から決めてありました。 ミュンヘンはバイエルン州の州都で人口約150万人と、中規模の都市レベルですが、そこにある博物館や美術館の質量は国家レベルのものばかりです。 ドイツ博物館本館だけは1年前に出張の合間を使って約半日訪問したことがあったので今回は2度目になりますが、今回はドイツ博物館の本館だけでなく、地上の乗り物だけを集めた交通館、航空機関係を集めたシュライスハイム飛行場も訪問することができました。 ドイツ博物館はミュンヘン郊外のイザール河沿いにあるドイツを代表する科学技術の一大博物館です。 ドイツ博物館 公式ガイドにも記述していますが、科学技術のリアルな百科事典を目指していて、以下のような展示の特徴があります。 ・ 原理を実物、カットモデルや模型で理解できる。 なるべく実物を展示する。またその原理を理解しやすくするため、可動状態にしたり、一部をカットモデルにしてあったりしている。 Uボート潜水艦、帆船、ライトフライヤー飛行機エンジン、蒸気エンジン、など多数 ・ 製造工程や使用場面を意識したジオラマや展示が豊富で当時の社会とのつながりを知ることができる。 その技術が当時使われていた風景や製造工程をジオラマ展示することで、技術と社会のつながりが容易に理解できるようになっている。 産業革命以前の社会、帆船の製造現場、炭鉱の断面模型、飛行船の製造工場など 特に鉱山モデルは地下に鉱山そのものを模擬しており、究極のジオラマになっている。 ・ 展示物の種類が多く、歴史的な変遷を専門的に細かく調査することもできる。 質だけでなく、展示の数も豊富で、その技術が生まれてから発展するまでの経緯も網羅されており、その技術の専門家にとっても見学する価値があるようにしている。 展示スペースや内容も豊富な博物館を見学するには博物館専用アプリ(ドイツ語と英語に対応)を使用するのが便利です。見学時にはそのアプリを使ってそれぞれの分野の展示内容を理解するのと、マスターピースに認定されたアイテムを中心に見学すれば効率的に見学することができます。 本館とは別に自転車、バイク、自動車、鉄道といった地上交通の乗り物を集めて展示している交通館(Verkehrszentrum)、郊外の飛行場跡地に航空宇宙関係の展示を行っているシュライスハイム飛行場(Flugwerft Schleissheim)もあります。 交通館では、乗り物の黎明期から現代に至る進化の流れを時代ごとに展示しています。ここでも展示数が多いので、様々な進化の過程が楽しめます。また、自動車と鉄道は旅行と切っても切れない関係にあるので、旅行を切り口とした展示を行っているフロアもあり、旅と乗り物がどのように変化していったのかが理解できます。 シュライスハイム飛行場は民間や軍の飛行場として使用された後に展示館として再開発されたもので、本館で展示できない数多くの航空機やエンジンが展示されています。ジェットエンジンや垂直離着陸機について様々な開発を行われていたことが分かります。 そこにいるだけで、当時の社会にタイムスリップして、技術の進化・発展を早送りして俯瞰したような気分になれる、そういうのを生の百科事典としてのドイツ博物館が目指しているものだと思います。
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