●第176回「東京フォーラム」
●第176回「東京フォーラム」
【日 時】2019年9月28日(土)13:00−17:30(開場:12:35)
【会 場】文京シビックセンター 5階 会議室AB
【講 師】宮崎 久美子氏 東京工業大学 環境・社会理工学院 教授
(元 研究・イノベーション学会 会長)
【演 題】「最先端技術に関するイノベーションシステム ~日本の強みと弱み」
【第一部 基調講演】
宮崎先生は海外での生活が長かったこともあり、物事を考えるときは英語、
大学での講義も勿論英語ですが、年に1度だけ新入生向けに日本語で講義を
されています。今回の講演も英文の資料が多く、広範囲な内容を統計値や
実例を用いてご説明頂き、“Innovation”を少し別の視点から眺めることが
できました。
【第二部 <システムからActionへ>未来塾流ワイガヤフォーラム】
「我々はどうすれば良いか?」中村理事による4つの話題、12の視点の提供
参加者全員で、4つの話題(会社の戦略、グローバル競争、日本の特異性、メーカーの問題)
の中から、日本メーカーの問題 というテーマを選び、
1) 技術の適切な棚卸ができず、既存技術の異分野への展開が苦手、
2) 潜在ニーズの掘り起こしが苦手、
3)決断できない・捨てられない・投資できない・リスクが取れない・・・・状況で戦略を創れるのか?
という切り口で参加者全員で自由闊達な議論(ワイガヤ)を行いました。
【参加者の感想1:基調講演(webアンケートより抜粋)】
・イノベーションに対して普段とは異なる視点から見ることが出来ました。日本は産官学のコラボがもっと必要と
感じました。
・バブル以降、日本は強みよりも弱みを気にし過ぎていたような気がします。歴史に学び、強みを再認識することで
得意分野でイノベーションを起こすことはまだまだできると思いました。
・日本の文数が減少してきていること、ロボット技術に強みがあること、交付金が減額されてきていることなど、
知らなかった情報が得られました。
・普段漫然と考えがちな「イノベーション」について詳細な分析、評価を行っているのが勉強になりました。
欲を言えば「ではどうすればいいか」という答え(無いのかもしれないが)について知りたかった。
【参加者の感想2:ワイガヤフォーラム(webアンケートより抜粋)】
・司会者のファシリテーションスキルが素晴らしく、グループ討議ではなく全員で自由に意見交換できるやり方が
良かった。是非、他の話題や視点でディスカッションの続きを行ってみたい。
・話題は1つに絞らず、2つくらいあると色々な人が意見を言いやすくなるのではないかと思いました。
【参加者の感想3:今回のフォーラムを受けて、今後、取り組みたいこと(webアンケートより抜粋)】
・仕事の視点を変えたいですね。歯車として仕事をするのではなく、小さなプロジェクトでもいいから牽引したい。
・製造現場にロボットとAIを導入し、ものづくりでは世界をリードしていけるようにしたいと思いました。
・イノベーションをハードルの高い大きなものと捉えず、日常からできることを実践する。イノベーションを
推進する中でやり難さが出てきた場合は、社会構造、組織構造、ルールなど、それを阻害する因子を一歩引いた
視点で考察し、対応策を検討する。
・俯瞰的にイノベーションをマネジメントしていくということを考えてこなかったので、イノベーションの
マネジメントという切り口から見た考え方を取り入れる。