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第1回:コンサルタントの仕事とは・・・コンサルとは何か、何をするかを整理すると


 まずは「コンサルタントという仕事の内容」について大雑把に整理しておきましょう。そしてその中で技術系の人々に向く、これまでに実績がある内容を整理してみます。それによって何をコンサルするかということが明確になると思われます。


・コンサルティングとは

 そもそもコンサルティングとは何かを一般的な意味で明確化しておきましょう。コンサルタントとはコンサルティングを行う人のことをいうのですが、そのほかにその行為をコンサルテーションなどともいいます。日本語でよい言い方はないので「コンサルティング」とカタカナ言葉が普通です。もともとコンサルタントの語源は、ラテン語「コンシリアーリウス consiliarius」から来ているとされ、その意味は「協議する」で、「意見を交わし合う行為」を指すのだそうです。

 すなわち特定分野において専門的知識や経験を有し,顧客の持込む問題に対してさまざまな視点の協議をする、すなわち助言を提供したり相談に乗ること職業とする人ということです。これは結構重要な定義で、一方的に教えたり、単なるアドバイス(助言)をすることと異なるのです。技術者出身の場合には一般的に大きくわけると経営コンサルタントと技術コンサルタントがあり,経営や技術の個別問題あるいは全体に対しての相談,助言を行なっている場合が多いのです。一般にコンサルテング、コンサルタントのことをコンサルと略称する場合もあります。ここでもコンサルと簡単にいいます。

 技術者がコンサルを行うとすると、一般的には技術的な専門知識をベースにアドバイスを提供することと考えられますが、実は先ほどの定義で協議、議論をつくして方向を明確化することがポイントといえるようです。さらにそれに関係するビジネス(事業)として、経営コンサルや新事業コンサル、さらに知財コンサルなどとか総合的になったコンサルといったカテゴリーが考えられます。またその他のコンサルとして技術系とはまったく別のカテゴリーでのコンサルティングがあります。例えば不動産、金融・投資、資産・相続、健康・医療コンサルなどですがここではこれらについては本連載ではとりあげません。


・実際のコンサル内容とは

 実際にどのような内容をコンサルするかについては、いわゆるクライアント(コンサルを受ける側、顧客のことを言います)における必要性(ニーズ)に依存します。筆者が15年で出会ったことや考えを整理するといわゆる困りごとの解決、解決につながるヒントを協議した上で提供することがポイントになります。顧客としてはお金を払うのは会社(や自治体)などの法人ですが、実際はそのなかの役職各位、すなわち個人が対象になる場合がほとんどです。筆者自身が実際に遭遇した協議内容を以下に順不同で整理してみます。

・やることがわかっていないので、問題の本質を整理する、整理するための追求

・やること(答え)は分かっているが、具体的な実施の手段(HOW TO)の候補を提供

・だいたいやることは、わかっているが、間違っていないという確認

・他社がどのようなことをやっているか、上司の説得と自分自身の満足のための状況を提供

・イノベーション創出型のブレーンストーミング相手、話相手、よろず相談

・参考意見としての岡目八目型のポイントの指摘、議論


・顧客の価値の解決、納得とは

 コンサルの仕事が稼げるかどうかという視点で検討してみます。言葉をかえると実際のクライアントを本当に獲得できるかが、このビジネスモデルの最大の課題です。仕事がビジネス(収入)になるかをみるときは顧客(企業・組織体、個人)における顧客価値がどのくらいあるかに尽きるといえます。通常は組織に必要な知見については、当然ながらその組織のなかで育成、蓄積しているので、一般的にはお客にならないのです。ではどのような視点がコンサルとしての協議内容になるのかを、これも筆者の経験で下記に示してみます。

・多数の人が持っていない(ごく少数の人が持っている)経験・体験・考え方

・漠然と考えられているけど、体系化・明文化されていない情報の整理、考え方

・多くの人が知りたいが、ほとんどの人は語らないし記述がないような事項(ノウハウ、企業秘密など)としての経験値

・一般論を具体化するときに、行き詰る具体論や出来事を明確に方向や答え

・同業、競合、一般各社がどうやっているか、知りたい、知って安心する事項の提示

・お金(自分、企業、部署、担当業務上)を払っても聞きたいという価値があるかを明確化


・独立コンサルの仕事は複副業の世界が普通

 連載では、独立(個人)コンサルタントとして、いわゆるコンサルファームにサラリーマンとして属さない自立した生き方に特化して話を勧めます。自立する場合に考慮すべき、具体的な主業務、副業、複業などの仕事への考えかたと内容について触れておきます。コンサルの収入については、追って別項目で詳細は検討してみますが、大まかに言ってコンサルタントは一つの仕事だけでは安定しません。仕事は水もので定常的に埋まらないのです。このために可能性のある様々の仕事を同時に複・副業的におこなってつないでいくことが必要です。実はこのことで、複合的、融合的、統合的な発想が可能となり、顧客にはない価値としての貴重性、希少性が増していくことになります。

以下に、複・副業として筆者が15年間で実際に経験した各種の業務事例を自分の本業のコンサル以外で整理してみます。

・企業顧問(非常勤)、企業取締役(非常勤)

・嘱託契約社員(出身企業への継続雇用)など、新設企業での仕事以外での業務

・各種コンサルファームの客員研究員、専属講師など

・官庁・自治体などからの個人事業主(青色申告)としての仕事(セミナー講師、評価委員、アドバイザーなど)

・NPO、社団法人、財団法人などのメンバー、役員、世話役などに就任

・大学特任教授、客員教授、大学講師(非常勤)などの役割(個人ベースが多い)


・複・副業の単価イメージ事例

 サラリーマンには複数の収入元があるというのは通常考えにくいことですが、現実にはこれらの複数の仕事の出来高が総計されて総収入になってきます。具体的な単価はさまざまで、10倍、また激しいときは数十倍の単価の違いになり、これらを統一的に比較することは所詮むりがあることも留意事項です(複業だと複数から給料支給あり、これらを足すのが給料総額)。以下に事例として具体的な単価の例を示してみましょう。

・給料1:コンサル個人会社の給料:収入三分の二が給料となる。逆に言うと経費は、事務所代、通信・光熱・消耗、接待・会議、外注・会計士など、旅費・交通費となる会社としてのコンサル費用は15-30万円・日(時間単価:3-5万円程度)

・給料2:会社の非常勤役員、非常勤顧問、嘱託契約など(定額、回数など、5-30万・回、10-70万・月)

・給料3:大学の客員教授、非常勤講師(時間単価0.5-1.0万円+準備時間計上もあり、年間雇用300-1000万円)

・給料4:官公庁の非常勤嘱託、評価委員、アドバイザー委員など:定額(10-50万円・月)又はこべつ時間旧的な個人資格での講演、官公庁の評価、アドバイザリー委員など:時間単価0.5-1万円程度

・個人事業主としてのでのコンサル費用:5-10万円・日(時間:1-2万円)


以上

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