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Forum

2014年

 

フォーラムは、独創的な研究開発、技術開発で実績を挙げている専門家、ベンチャー起業家、 ユニークな経営者による講演と参加者全員による討論で構成されています。 →全フォーラム実施リスト

●2014年12月6日(土)第156回「中鉢特別ゼミ2014」(東京)

 「胆力を鍛える!」

  中鉢 良治氏 (独)産業技術総合研究所 理事長、元ソニー社長 

・課題図書

 『それから』『イノベーション・オブ・ライフ』『経済学は人びとを幸福にできるか』

・開催報告

 中鉢先生は、ご自身の体験談、課題図書、そして参加者への様々な問いかけを組み合わせながら、参加者一人ひとりに対して「自分とは何か」を問い続けられました。そして、最後に先生が仰った”経験で何一つ無駄なことはなかった。必ずその経験は活きる!”という言葉は、多くの参加者の心に響くものとなりました。

・参加者の感想

 「自分は何を持って自分であるのか?」という問いは、自分の生きる意味や仕事をする理由を問われているようで、いつも以上に考える事が多いフォーラムでした。先生が仰った言葉や議論から、自分が歩いてきた「道」でしかそれを悟ることが出来ないこと、そして、「決断」とは、自分の中で「断つ」事を「決める」ことであって、それに対する「覚悟」が未来への指標になりうると考えました。

 

●2014年10月25日(土)第155回「フォーラム」(東京)

 「超電導の研究と鉄道、超電導『き電ケーブル』実用化へ」

  富田 優氏 (公財)鉄道総合技術研究所 超電導応用研究室長

・開催報告

 超電導は直流システムの鉄道と相性が良く、冷却にエネルギーを要するものの、ブレーキのエネルギー回生効率の向上まで視野に入れると電力面でもメリットのあるシステムが組めるとのこと。驚いたのが、鉄道総研の敷地内に既に300mの試験線が敷設され実証試験がスタートしており、5年後の実用化を目指されているというスピード感でした。山手線になるのか、地下鉄なのか、2020年の東京五輪の頃には、もしかすると超電導で動く電車が走っているかもしれないと考えると、期待も高まります。

・参加者の感想

 超電導体を使って送電するなど実用化は、まだまだ先の話だと思っていましたが、実現性を帯びたところまで進んでいるということに驚きました。高温超電導のバルクを実現するための発想法には感銘を受けたといっても過言ではありません。人と違った切り口で物事を捉え、基礎研究だけでなく実用化まで考えるということが重要であると気付かされ、非常に良い刺激を受けました。

 

●2014年6月14日(土)第154回「フォーラム」(京都)

 「我々はなぜ生まれたのか? 我々はどこに行くのか?―最新太陽・恒星研究が明らかにした驚くべき仮説―」

  柴田 一成氏 京都大学理学研究科 附属天文台 教授、台長

・開催報告

 最新の太陽研究の話はサイエンスとして非常に面白い内容でした。我々の生存には不可欠の太陽ですが、もしスーパーフレアが起これば地球上の生態系にまで影響が及びます。研究の結果、スーパーフレア発生の可能性だけでなくその兆候がわかるようになったことは大きな成果です。サイエンスを実際の役に立つものに変えていくことが大事だということに気付かされました。

・参加者の感想

 日本はアマチュア天文家の層が非常に厚い、とのお話に納得。天文台の運営や資金集めについてアイデアを出すグループ討議ではサイエンス教育と娯楽を兼ねたアイデアがたくさん出て楽しめました。

 

●2014年5月10日(土)第153回「フォーラム」(東京)

 波力発電-「技術開発の着眼点から実現へ、構想と展望」

  中野 訓雄氏  三井造船株式会社技術開発本部

・開催報告

 「小さなプロジェクトXを積み重ねよう」というコンセプトのもと、TBS「夢の扉」でも紹介された波力発電プロジェクトの講演と、「会社で自分が今やっていること、やろうとしていること」というテーマでの事例発表と全体討論の2部構成での開催でした。

・参加者の感想

 同世代のエンジニアの活躍と情熱に刺激を受け、「新しい文化を作りたい」という強い思いを感じました。
困難を伴う新しい技術をどうやったら使えるか?評論家的な「ダメ出し」や経営者目線ではなく、発想を変えて普及の可能性を追求していくことの大切さを実感できました。

 

●2014年4月19日(土)第152回「フォーラム」(京都)

 「技術系リーダーにとっての決断思考」

  瀧本 哲史氏 京都大学 産官学連携本部 客員准教授

・開催報告

 マッキンゼー&カンパニーにて主にエレクトロニクス業界のコンサルティング業務に従事された経験から繰り出された、日本企業の過去の成功モデルと現在の状況について。そして、独立後の企業再生・エンジェル投資家としての活動をベースにした「これからどう考えるべきか」についての機関銃のような早いテンポの講演でした。

・参加者の感想

 日本の大企業の中間管理職に対して、今の日本の企業の在り方を斬るスタンスの講演はとても新鮮で刺激的でした。
 ・自らの足で生きた一次情報を獲得する
 ・投資を決める前から出口を意識する。

 つまり、撤退条件を予め決めておく。この2つの重要な視点を持って今まで仕事をしていたか?を自分に問うきっかけとなりました。

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