早稲田大学 名誉教授 浅川基男 asakawa@waseda.jp
最近,右の耳鳴りがひどく,音が割れて聞き苦しくなった.気圧が変動したような違和感があった.しばらく様子を見ても直らない.ただごとではなさそうだと感じ,近くの耳鼻科のクリニック行った.外耳・内耳炎ではなく,神経性の突発性難聴の疑いあり,早速聴力検査したところ,5千ヘルツ以上は以前から聞こえにくくなっていたが(若い頃の結核治療に使用したストマイの後遺症),今回は右耳の低音部も落ちている.ステロイド系の強い薬で様子を見ることした.「発症したら一刻も早く入院可能な病院で受診して、治療を開始することが最も肝心」らしい.最低でも1~2週間が完治するか否かの限界らしい.一ヶ月以上になると難しくなる.点滴のあと,そのまま先生の紹介で入院の可否を含め大学病院へ駆け込んだ.0から30DB は通常の聞こえだが,右の低音聴覚が50DB と低く中程度の難聴傷害になっている.入院するほどでもないとの診断(入院しても手遅れ).内耳の蝸牛の中にあるリンパ液がホルモンの異常でバランスを崩し,腫れたりして聴覚神経を圧迫したことが原因のようだ.疲れやストレスが引き金になるが詳細は不明とのこと.メニエル氏病にも注意と診断される.今から思うと,8月15 日御岳山でトレッキングしたさい疲労困憊したことがあり,それが引き金かなとも思う.8月17 日の土曜日の合唱練習で,響きが異様に喧しく感じたことがあった.その時点で即入院すれば,直っていたかもしれない.
後日談:10 月に鍼灸治療,耳専門の神尾病院にも通ったが治療効果はなかった.今となったら,この耳鳴りと音割れに慣れるしかない.「突発性難聴は時間との勝負」と声を大にして警告したい.