“多くの新入社員に囲まれて楽しくやっております.挨拶は相手より早く!とか,
現場は宝の山!,報・連・相! 相手を批判したら,必ず建設的な意見を言う!
など,研究室で学んだことを,再び学びなおしております.”と本年卒業した
卒業生から入社して研修を受けた率直な感想が届いた.
研究室ではすべて当たり前のことではあるが毎年繰り返して以下のようなことを
学生に口酸っぱく語っている.
①ともかくも研究室に毎日来ること(言うことすら恥ずかしいが・・・).
②PLAN DO CHECK ACTION,報告・連絡・相談→ほうれんそうを徹底すること.
特に他の人に頼んだりした場合,任せたままにしないで,必ず自分で確認する.
「多分,だろう,はずだ」のままにしておくことが最も危険.頼まれた人から
「あれどうなった?」と聞かれたらイエローカードと思うこと.
③約束の時間は厳守し,かつ5分前に待機する習慣を付ける.遅れたりやむを得ず
欠席する場合は必ず連絡をする.
④先生,職員,仲間への挨拶をしっかり行う.研究室では,後から来た人,先に
帰る人がまず挨拶すること.知らないうちに来て,知らないうちに帰るような
ことは避ける.先生が先に来ていたら先生の部屋まで挨拶に行く,日頃お世話に
なる職員とも節度ある挨拶,服装,態度,言葉使いに注意すること.
⑤先輩への恩は後輩に返すこと.研究室での人間関係の訓練が,社会で役に立つ.
⑥若いうちは,「時間が無限にある」と思いがちである,しかし若さは一瞬である.
⑦「安全第一」,「良いか? 良し!」.これを呟くだけでも事故は半減する.
⑧なぜ自分は理工系なのか? なぜ機械工学なのか? なぜ浅川研なのか?
そして自分は何をやりたいのか? 人生の目的は? 世界の若者はどうしている?
を常に問うこと.
⑨学部で卒業・就職をしようとしている人は未熟な学部生のままどうして社会に
出るのかを自問自答すること.大学院に進む人はなぜ大学院に進学するのかを
自分に説明すること.
⑩最近の学生は特定の超優良会社に群がる.上位 50 社に7割が就職している.
今人気の企業は諸君らが課長,部長になったときはどうなる? 50年前の
人気企業:砂糖,石炭,石油,セメント,鉄鋼などが今どうなっているか.
特定の年度だけ大量採用する会社も要注意,君たちを使い捨てる可能性がある.
文系就職する理系の学生は一生「理系出身」との烙印を押されることを覚悟する.