1858年、直正は精錬所のリーダーであった佐野常民に三重津海軍所の設置を指揮させ、洋式海軍の教育施設・造船・艦船用蒸気機関などの製造を開始し、1863年蒸気船製造に着手した。この事業は失敗の連続で日本で初めての実用蒸気船「凌風丸」が完成するまでに7年もの月日を費やしたが、この実績が幕府に認められ、佐賀藩は幕府軍艦用蒸気機関の製造を請け負った。
2015年、三重津海軍所のドッグは、日本人が日本の伝統技術を駆使して
独自に設計・建設した最初の西洋式ドライドッグとして明治日本の産業革命遺産(世界文化遺産)に登録された。