早稲田大学 名誉教授 浅川基男 asakawa@waseda.jp
ドイツも米国と同様、若者は手っ取り早く高い収入の得やすい弁護士、会計士、金融・証券志望が強い。一方、こつこつ積み上げ型の理工系の人気はいま一つである。この穴埋めをするように外国から多くの留学生が集まって来る。授業料は無料であり、米国のような人種問題には比較的に寛容である。アーヘン工科大学の場合、昼休みの学生食堂は留学生が本国の仲間と語らう大事な時間となる。特に、中国人が圧倒的に多く各テーブルは中国語が賑やかに飛び交う。その中の一人は「博士課程を終えたら、ひとまずヨーロッパで研究を継続し